オトナカタログ

幼稚園教諭
生活
加藤 道子
中京女子大学附属幼稚園 教務主任

感性や自信を育てられるか

幼稚園の先生の1日は長い。園児との時間以外にも、クラスの個人記録の作成や会議、園内研修に保育計画づくりなど、目に見えない仕事も多く、先生同士の話し合いには特に時間を費やす。保育現場に教科書はないのだ。

日々、子どもと向き合う加藤さんの目の前にいるのは、希望に満ちあふれた多様な未来の原石。いつも明るく楽しく、「やる気」「元気」「たくましさ」「思いやり」の4つを豊かに伸ばしていく。

幼少時に、自分で生き抜く基礎となる力を身につけさせるため、先生は新米時代も今も、いつも準備に大忙し。「感性を育てること、それが大事。いろんな体験をさせて、手ごたえを少しでもつかむことで、自信を持たせるようにしてやりたい」と、一人ひとりの個性に応じるため準備に妥協はしない。

親の背中で子は育つもの

加藤さんは、3人の子の母でもある。だからこそ、子どもと向き合うとき、覚悟を持ってのぞむ。家庭では「母として、人間として、堂々と」後ろ姿を見せ続けてきた。笑って泣いて、自らの働く真剣な姿を見せることが、子の成長につながると信じているから。

サッカーで将来像を描きはじめた大学生の長男、短大卒業後に英語の先生になった長女、母の母校で学ぶ大学1年の次女、それぞれ母の生き方を受けとめながら、自分で進路を選んでいくことが母には嬉しい。

「長く仕事をしていると、教え子を病気や不慮の事故で亡くす体験もしました。つらい思いをした分だけ、子どもには命を大切にしながら、いろいろ挑戦して大きくなればいいと思うんです」。

園児と3人の子にとっての“かあちゃん”はいつも、パワフルに元気だ。「魅力は、人それぞれ。人間デコボコあるから、いいんだよ」。