オトナカタログ

彫刻家
芸術
白水ロコ

衝撃的なニキの彫刻との出会い

ロコさんのアトリエは森の中にたたずむ一軒家。都会の喧噪とはほど遠いこの場所で、ユニークな彫刻作品を紡ぎ出している。

「小川や緑に囲まれて、野鳥の声が聞こえる自然の中が、私にとって何より居心地がいいところなんです」。

美術大学へ進学することを決めたときは、ロコさんにとっての美術は「進学のための美術」であり「教科書に出てくるもの」に過ぎなかった。そんなとき出合ったのが、ニキ・ド・サン・ファールという彫刻家の作品。

自由でエネルギッシュな作風にインパクトを受け、「美術ってこんなに楽しいものなんだ」と、芸術に対する概念を大転換。彫刻家を目指すきっかけにもなった。

誰もが楽しめる彫刻を目指して

ロコさんの作品は、トカゲのようなエリを持つ少女や、トンボの化身のような女性など、人と動物、人と植物が融合したものが多い。

「人間も、動物も、植物も、同じレベルで表現したい」「ものの見方は一つじゃない」などのテーマは隠されているけれど、何よりも伝えたいのは「美術って楽しい」ということ。

見る人が驚いたり、笑ったり、元気になったりしてほしいという想いを込めている。「芸術に興味のない人でも『あそこに変なのがあるよ』って感じで見てほしいんです」とロコさん。

彫刻家になってよかったことは、普通の生活では絶対に出会えなかった人に出会え、絶対に行けなかったところに行けること。

20代のときは愛知県を中心に活動していたけれど、今は全国・全世界へと作品発表の場を広げている。世界のアートの影響を受け、さらに進化を続けるロコさん。これからも見る人に希望を与える作品を作り続けてくれそうだ。