「落語には、腹をかかえて笑えるネタもあれば、じんわり涙する人情話もあって、何でもありなんだよ」と話す獅篭さん。
芸人としての存在が際立つ落語家、立川談志に魅せられ、落語のトリコになって10年。江戸時代からある古典落語も、師匠のアレンジの腕にかかればいつ聴いても面白いと、大きくうなずく。
獅篭さんら落語家は寄席で、落語の前置きの「枕」というおしゃべりで客の雰囲気をつかみ、披露する噺をその場で選ぶそうで、まさに真剣勝負だ。そのぶん日常すべてが稽古で、24時間アンテナを張ってネタを考えている。
さらに自分らしさを出すために言葉はわかりやすく、同世代や下の世代に向かって語りかけているという。「落語には、落ちこぼれのための世界がある」と共感し、笑いを取るためではなく、落語の素晴らしさを伝えていきたいそうだ。
実は獅篭さんには、プロの漫画家という一面もある。出版社のサイトで気軽に描いた漫画が雑誌連載になり、全国区の反応を得られて嬉しいという。
「破門による休載」を経て、今年の夏から連載を再開し、大須演芸場に来てからの武勇伝を描いている。
最近の落語ブームの引き金といえる、TVドラマ「タイガー&ドラゴン」のお蔭で、若い客が増えてきている演芸場。舞台奥のふすまは、獅篭さんが作り直して、ドラゴンが描かれているそうだ。
自分自身も「夢の途中」という彼は、「高校生のみんなと立場は同じ」ときっぱり。
挫折しそうなときに、落語を聴いて踏ん張れた経験があり、尊敬できる師匠に出会えたという「運」もあるから、これからも落語で「お客さんを笑顔にしたい」と熱く語った。
雷門獅篭公式HP