オトナカタログ

道化師
芸術
大棟耕介
有限会社プレジャー企画・代表取締役

当時では珍しい趣味を仕事に

「目標を立てて、ひとつのことを頑張ることが好きですね。なにか仕事や生活にハリが出るでしょ」と語る大棟さん。前職の名古屋鉄道時代には、1日8人の不正乗車を捕まえたことや、全員に挨拶しようと心がけて、挨拶駅員として新聞に掲載されたこともある。

元々は一生ひとつの会社で働く予定で、独立や転職は一切考えていなかった。その転職を決めた一番の理由が、窮屈なサラリーマンが嫌になったこと。

「最初はクラウン(道化師)を趣味としてやってきましたが、依頼がどんどん増加してきて、誰か窓口として専属が必要になりました」。自然な流れで、会社を設立。

そもそも道化師(クラウン)とは「日本ではピエロと呼ばれていますが、本来クラウンとピエロは全く別物。歴史は古く、クラウンという大きな枠の中にピエロの役柄があります」。 

個性派集団の環境を整えること

クラウンは大型ショッピングモールから病院まで、活動の幅は様々だ。「公演をする際、大爆笑をもらう必要はありません。クスッと笑ってもらえばいいのです。主役はクラウンではなくて周りの人。クラウンが下の立場になって、周りの皆さんをちょっと上げる。部屋の温度を1℃上げるような、環境を読んでコントロールする仕事なのです」。

現在ではスタッフ総勢60人の日本で一番大きい、世界的に注目される会社に。近年では、愛・地球博のメインパレードを一手に任された。

最後に経営者として大切なことを大棟さんに聞いてみた。

「僕自体がクラウンのマニア。好きなことには金を惜しまず、練習施設の強化や海外のショーをメンバーに見せて勉強させます。そうすればマニア心をもった人間が集まり、結果としていい人材を伸ばすことに。環境作りが大切ですね」。