「搭乗されるお客様、働くメンバー、天候、離陸時間、飛行機形態、配属クラスなど、常に違う環境の中で最適なサービスを提供するのが難しかった」と、篠田さんは客室乗務員時代を振り返る。
毎日違うスケジュールで、同じ場面が一度もない。「飛行機を飛ばすために、担当ごとにたくさんの人が関わっています。その中で、担当の前後に迷惑をかけない最高のパフォーマンスをする必要があります」。
客室乗務員時には、学生時代の経験が活かされていた。英語専門の学部ではなかったが、篠田さんは多くの外国人と接してきた。
「大事なことは通じても通じていなくても、とにかくしゃべること。英語がうまくないとできないのではなく、人と会話するのが好きじゃないと、私の仕事はできません」と言う。
「伝えたい気持ちや勇気があれば大丈夫。話そうとする気持ちがあるかないか、が問題です」。
「仕事を辞めて名古屋に来た当時は、前職を引きずって変なプライドを持っていました。肩書きをなくして、ゼロになることが怖かった」と言う篠田さんは不安になりながらも、前職を活かしてマナー講師の採用試験を受ける。
「一歩出て、社会との接点を持ちたいと思いました。自分ができることに対して、まずやってみることです」。
現在、要望に応じて研修を行っている。「相手から見たときに心地よい、最低限のことはやりましょう」と訴える。
「私のマナー講座は、率直に言いたいことを言います。見たままを伝えて、直していかないといけない。マナーを『世直し』のひとつとして活用することが、これからも大切です」。